塾や習い事の悪い口コミを読むと、指導の中身そのものより「聞いていた話と違った」という不満がくり返し出てきます。入会前の言葉が、入会後の期待の基準になるからです。
保護者・生徒が書いた「違った」
チラシやHPでは「専任講師が一人ひとりに合わせた指導」「成績保証制度あり」みたいな言葉が並んでいて、無料体験の時も「絶対に成績上がりますよ」と自信満々に言われました。
― 大手チェーンの個別指導塾に子どもを通わせた保護者の方
私の場合、チラシには少人数と書かれていましたが、実際はそれを超えていました。
― 個人経営の英会話スクールに通っていた方
チラシやホームページでは「丁寧な指導」「一人ひとりに寄り添う」といった言葉が並んでいましたが、実際には講師の入れ替わりが激しく、指導の一貫性もなく、期待していた内容とは大きなギャップがありました。
― 個人経営の学習塾に子どもを通わせた保護者の方
広告では「長年の経験を持つ先生」と強調されていましたが、実際は説明が下手で、疑問を解決することができませんでした。
― 集団指導の学習塾に通っていた方
ギャップを生みやすい言葉
| 広告や説明の言葉 | 保護者・生徒が受け取る意味 |
|---|---|
| 少人数制 | 自分の子どもに目が届く人数 |
| 一人ひとりに合わせた指導 | 担当が決まっていて、子どもを分かってくれている |
| 経験豊富な講師 | 授業をするのは、その経験のある人 |
| 成績アップ | 通えば成績が上がる |
運営側にとっては目標や方針のつもりでも、保護者には「約束」として受け取られます。約束が守られなかったと感じたとき、その気持ちは口コミに向かいます。
保護者・生徒が求めていた入会前の説明
合格実績や有名講師の実績だけを前面に出すのではなく、実際の授業形式やサポート範囲、追加費用の目安まで具体的に記載した広告であれば、入会後のギャップは少なくなると思います。
― 大手進学塾に通っていた方
さらに、体験レッスンを実際の授業と同じ形式で実施し、誇張のない内容を見せることで、入会後のギャップはかなり減ると思います。
― 個人経営の英会話スクールに通っていた方
正直な広告・勧誘、その通りの習い事であれば、文句を言う人は少ないと思います。
― 子どもをキッズバレエ教室に通わせた保護者の方
運営者が今日から見直せること
- チラシ・ホームページの言葉を一つずつ読み、実態と合っているかを確かめる
- 「少人数」「専任」など、数や体制を表す言葉には、具体的な人数や条件を書き添える
- 体験授業は、ふだんの授業と同じ形・同じ講師で行う
- 講師の交代の可能性、追加費用、解約の条件など、入会後に聞かれやすいことを先に説明する
良いところだけを並べた広告は、入会の数を増やしても、入会後の不満と口コミも増やします。実態どおりの説明は、合う生徒だけが集まり、長く続けてもらえる入口になります。
入会後に「話が違う」と感じるのは、どんな場面か
回答を読むと、ギャップを感じた場面は大きく3つに分かれます。担当講師の体制、授業の形式、そしてお金の条件です。どれも、入会前に聞いておけば判断できたと答えています。
体験授業の段階で一日の流れや面談頻度、講座追加の基準まで正直に説明していれば、期待値のズレは防げたと感じます。
― 大手進学塾に通っていた方
広告には、実際のレッスンの平均的な参加人数や、コーチの勤続年数、事故防止のための具体的な対策内容を明記してほしいです。
― 子どもをキッズ水泳教室に通わせた保護者の方
広告には実際の授業風景や、講師一人が担当する生徒数を明記してほしいです。
― 子どもを大手プログラミング教室に通わせた保護者の方
保護者が求めているのは、きれいな言葉ではなく、判断の材料になる具体的な数字や条件です。数字を出すことは、ごまかしのない教室だという印象にもつながります。
よくある質問
Q. 良いところを書かないと、入会者が減りませんか。
A. 良いところは書いてかまいません。大切なのは、実態と違う書き方をしないことです。合わない人が入会前に気づければ、入会後の不満と口コミは減ります。
Q. すでにチラシを配ってしまいました。
A. 次の印刷から直し、ホームページや体験授業の説明では、今の実態に合わせて補足してください。説明の中で「チラシの表現より、実際はこうです」と伝えることもできます。
今月からできること
記事の内容を、すぐに始められる形にまとめました。
- チラシ・ホームページ・体験授業の説明を並べ、実態と違う表現に印をつける
- 講師の体制、1人の講師が見る生徒数、追加費用の条件を、入会前の説明資料に書き足す
- 入会して3か月以内の保護者に「説明と違うと感じたことはありませんか」と聞く
すでに口コミに書かれていたら
説明と実態のギャップについて、すでに口コミに書かれている場合もあると思います。まず大切なのは、書かれた内容を感情的に否定しないことです。口コミは、書いた人がそのときに感じたことの記録です。事実と違う点があっても、そう感じさせた場面がどこかにあったと考えて、自分たちの側を見直す材料にしてください。
返信ができる場では、保護者や生徒の名前や個人の事情には触れず、ご意見へのお礼と、教室・学校として見直したことを短く書くのが基本です。言い返すような返信は、口コミそのものより目立ち、これから入会や入学を考える人に悪い印象を残します。
事実と違う書き込みや、個人を傷つける書き込みで削除を考える場合は、削除できるかどうかの判断も含めて弁護士に相談してください。
この記事について
この記事で紹介している声は、クチコミ研究®が行った、学校・塾・習い事・ジムなどに不満を持ったことのある方へのアンケートの回答です。本サイトに掲載している回答から、原文のまま一部を抜き出しています。学校名・教室名・個人名など、特定できる情報は掲載していません。
口コミ・評判のことで迷ったら
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同じことで悩む学校・塾・教室の運営者が周りにいれば、この記事を、そのままお渡しください。
※回答は回答者個人の体験と感想です。特定の学校・教室の事実を示すものではありません。当事務所は、口コミの削除の代行や、代理人としての削除請求、削除できるかどうかの法的判断は行いません。記事の内容は結果をお約束するものではありません。
執筆・監修:行政書士 横山直和(行政書士横山コンサルティング事務所)

